介護士現場では「セクハラ」「痴漢行為」が日常茶飯事?女性介護士の苦悩

介護現場のセクハラ

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介護現場では、女性介護士が日常的にセクハラや痴漢行為を受けている!?

そんな声があり、Twitter上でアンケートを取ってみたところ、多くの女性介護士が「セクハラを受けたことがある」という結果になりました。衝撃的かつ残念な結果ですよね。

介護労働安定センターの調査でも、約1割の職員がセクハラ(性的嫌がらせ)を受けたという調査結果が出ており、

介護労働安定センター 平成28年度介護労働実態調査 P98

厚生労働省でもそのようなセクハラの実態について、調査やマニュアル作成を急いでいます。

「介護セクハラ、厚労省調査へ 被害防止でマニュアル作成」2018/8/2共同通信社

今回は、そのように介護現場で行われているセクハラや痴漢行為の実態について考えてみたいと思います。

夜勤で現場に1人の女性介護士が狙われる!?

介護はオムツ交換や排泄介助など一対一で行われる場面が多くあります。特にそのような場面では、利用者のプライバシーに配慮しているからこそ、「マンツーマン」での対応になります。

そんな状況を逆手にとって、セクハラや痴漢行為を行う利用者もいない訳ではありません。特に若い介護士に対して面白がってセクハラをしたり、文句を言わなさそうな静かな介護士を狙ってセクハラをしたりする利用者もいます。

実際の女性介護士の声

実際に、女性介護士にインタビューをしてみました。

介護士の生の声は非常に貴重で、「自分だけじゃないなんだ!」という実例になりますね。社会的にも、このような問題はもっと大きな問題として取り上げられても良いのではないかと思います。

身体を触られたりすることはよくあり、一人夜勤の際に狙われることもあったようです。

上司の対応は残念ながらあまり期待できず、リーダーや相談員を通してご家族への相談を検討したこともあるそうです。

いくつかの施設を経験されて、働く場所によっても待遇が違うことを実感したという声が印象的でした。

セクハラだけではなく、パワハラの被害に合いそうになったことも…。

何かあれば、先ずは逃げる!そして、時間を空けると利用者も落ち着く事もあったようです。

認知症の利用者だけではなく、しっかりした人からの被害もあるそうです。

訪問介護は、一対一でしっかりと向き合える点が魅力的!という声が印象的です。

女性高齢者から男性介護士へのセクハラも

セクハラは、何も男性利用者から女性介護士へ、だけではありません。

女性高齢者も、若い男性が多い環境は嬉しいこともあるのだと思いますが、悩ましい問題です。男性利用者とは違い、「力任せに!」ということはないと思いますが、実際男性介護士の方がほとんどの場合力が強いですから…、決してよい気分はしないですね。

そんな私も、「娘(還暦手前の未婚の方でした)をもらってくれ!」なんて言われたことがあります…。

利用者が認知症やボケたフリをしてセクハラに及ぶこともあるのか?

「認知症のフリ」や「ボケたフリ」をして、「悪いことだと認識をしているのにセクハラをする」ことは残念ながらよくあります。

介護士からも相談を受けることがあり、必ず対応をしなくてはいけない問題です。介護は、人が人に対して行うものであり、どうしてもコミュニケーションが必要になります。

もしかしたら、利用者は「コミュニケーションのつもり」なのかもしれませんが、やられた方は決して容認できない問題ですよね。

利用者からのセクハラにどのように対応するか

利用者から介護士へのセクハラにはどのように対応すればよいでしょうか。

ケースバイケースなので、「こうすれば無くなる」とは言えませんが、いくつかの対応の順番を考えてみます。

①その場で、キッチリと注意・話しをする

「やめてください」、「そんなことすると、もうサービスを使えませんよ」などその場で注意することは絶対に必要です。利用者は、「これくらいなら許されるだろう」と思っているかもしれません。

②職場長やサービス提供責任者から注意をしてもらう

本人に「悪いという認識があるか」どうかによりますが、悪いという認識があれば職場長や責任者から言われれば納得してもらえる場合もあります。

また、担当を代わってもらうことが有効な場合もあります。

③ケアマネジャーから注意してもらう

第三者であるケアマネジャーから話しをしてもらうという方法もあります。「このままだと、〇〇ヘルパーステーションのサービスは使えなくなります」など、悪意があってわざとしている場合は、『他の人にも言われてしまった…』ということで治まる場合もあります。

④家族から注意をしてもらう

家族から利用者へ話しをしてもらうという方法は最も効果的な方法の一つです。特に、男性利用者の場合は「妻やお嫁さん(息子の妻)に言われることが一番イヤ」だと思います。

⑤それでもダメなら、地域包括支援センターや行政に相談するという方法も

これは最終手段ですが、地域包括支援センターや行政に相談する方法もあります。「施設や事業だけの問題ではない」と利用者や家族に認識してもらうために、然るべき第三者に入ってもらうという方法です。

事業所として対応方法を統一する

たまに「あ~、私もやられたことありますよ」と平気で言う介護士の方がいます。大事な事は、「事業所として対応方法を統一する」ことです。「これくらいは、コミュニケーションのうち」という判断は、他の介護士も同じ感覚とは限りません。

特に今現在、介護が必要な世代の方は男尊女卑の社会を経験した年代の高齢者が多くおり、「文句を言われないはず」という意識がある人もいます。

その場でキチンと、毅然とした態度で対応することを徹底する事が重要です。そうしないと、「前の人は何も言わなかった!」とも言われかねません。

病気(認知症)の周辺症状としてセクハラをする場合もある

病気(主に認知症)が原因で、セクハラに及んでしまう場合もあります。そのような場合は、本人には悪意はない場合もありますし、「注意をする」ことが必ずしも解決に繋がる訳ではない場合も多く対応に苦慮します。

介護士の中でも、カンファレンスや勉強会などでそのような場合の対応方法を共有することはその後のケアにとっても重要です。

参考:長寿科学振興財団 認知症の周辺症状

参考:東邦大学医療センター佐倉病院市民講座 「地域で考えるケアと治療~認知症と共に歩む」

利用者の痴漢行為が表にでない理由。警察沙汰にもならない

「利用者からの痴漢行為で、介護施設が訴えた」という話しは、聞いたことがありません。

(あるのかも知れませんが)

以前、私が管理していた施設では行政から「プライバシーのために監視カメラは設置してはいけません」と言われました。もちろん、プライバシーが大事なのは分かります。でも、「利用者や職員の安心や安全も大事なのではないか」と伝えましたが、「そのように決まっています」と一蹴されました。

セクハラや痴漢行為はほとんどの場合、密室で行われるため利用者と介護士にしか分からないことです。疑ってかかる訳ではありませんが、証拠が無ければ泣き寝入りになってしまいます。

家族の中にも、「うちのおじいちゃんに限ってそんなことありません!」という家族だっています。

日常生活でお尻や胸を触られたらどうでしょうか?完全にアウトですよね。決して介護士は利用者の召使いでも奴隷でもありません。

高齢者だけではなく家族からのセクハラも問題

家族形態は様々で、高齢の親を世話する独身の息子さんなんてケースも多く見られます。

利用者の方からのセクハラやパワハラは、力づくで突き放したり逃げたりは可能ですが、「息子さんからのセクハラ」なんてケースでは、そうはいかないかもしれません。

私の経験ですが、以前「●●さんの息子さんからFacebookの友達申請が来た…」なんてケースがありました。

『まずは無視をして気付かなかったことにしてください』と言いましたが、「仕事の親切心とプライベートの好意」は全くの別物です。利用される家族にはそのように認識して頂きたいものです。

セクハラや痴漢行為から介護士を守ってあげる重要性

介護保険制度は、利用者と事業所の契約の上に成り立っています。

もちろん、利用者=お客様ですから多少のサービス精神は必要です。でも、契約だからこそ我々は利用者さんの召使いでも奴隷でもなく対等な関係であるべきです。

「セクハラや痴漢行為をされたら訴えればいい!」なんて簡単に言うつもりはありませんが、最低限として「事業所は介護士を守ってあげるべき」です。

最近では、介護士になりたがらない若者、介護士にさせたがらない親御さんが以前よりも増えています。給料面の問題だけではなく、働きやすさは仕事を探すうえでとても大事なポイントです。

社会的にも介護現場でのセクハラや痴漢行為をもう少し大きな問題として捉えてもらい、介護士を志す人が増えたり、セクハラなどが原因で介護士を辞める人が減ったりしてもらいたいなと思います。

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