介護士はブラック施設が多い?実際にあった労働基準法違反の実例

ブラック介護

みなさまこんにちわ!介護士MツイッターYouTube)です!

介護士は離職率が高い」と言われます。これは以前から言われている問題で、未だに改善されているという話しを聞くことはありません。長く介護業界にいる身としては、いつも残念な気がしています。

でも長く介護業界にいるからこそ、なぜ離職率が高いのかある程度は把握しているつもりです。

平成29年度介護労働実態調査~介護労働の現状についてP14.15~を見ると、一年間の介護士の離職率は16.2%と6人に1人は離職しているという統計があります。

本当にこんなに高いの??と思わなくもありませんが、統計上はそのようになっています。そして在職3年未満に退職する人が65.2%つまり3人に2人となっており、せっかく働き始めても長く続いていないという現状が確認できます。

ちなみに私のツイッターでも、下記のように完全なホワイト企業は「約1割」であるという実態がわかりました。

辞めていく大きな理由の一つに、介護施設は「ブラックな労働環境」と言われる点があります。実際に、ブラック企業って何か、どんな実例があるのかを見ていきましょう。

ブラック企業の定義とブラック介護施設の実例

労働基準監督署やハローワークを管轄する厚生労働省では、『ブラック企業』の明確な定義を定めている訳ではありませんが、『一般的な特徴として以下のような職場・企業をブラック企業と呼ぶ』と記されています。

  • ① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
  • ② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
  • ③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

などと言われています。

引用:厚生労働省 確かめよう労働条件

①極端な長時間労働やノルマ

介護施設でも、長時間労働や過剰なサービス残業がある実情をよく聞きます。

特に難しいのが個人の能力差で、仕事が早く終えられる人は残業手当がもらえず、仕事がゆっくり(遅い)な人は残業手当がもらえる、という不均衡が起こりやすい点ではないでしょうか。

そんな状況から、仕事がゆっくりな人が、長く残っていてもサービス残業になってしまうという問題が起こってしまいがちです。「ゆっくりな人」を悪く言えば「遅い人」、良く言えば「丁寧な人」と言えてしまう点も「長時間労働」をどう考えるかの問題と言えそうです。

特に最近の若い労働者は、「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と明確な線引きをします。職場の管理者が旧態依然とした考え方で、長時間労働を求める職場は人が定着しません。

②パワハラやコンプライアンスの低さ

介護士の退職理由で最も多いのは、人間関係だと言われます。それは、上司から「仕事が出来なくて怒られた」というよりは、先輩や同僚から「無視される」とか、「情報を教えてもらえない」などの人間関係によるハラスメントが多いような気がしています。

また、介護は地域に根差したサービスを提供している事業所が多い事から、小規模な法人が多く参入しています。(スケールメリットが発揮しづらい事業です)そのために、労務管理などのコンプライアンスの意識が高くない場合も多く、ブラック化している要因と言えるかもしれません。

③労働者に対し過度の選別を行う

私が管理者をしていて思うことは、恐らく経営者や管理者は「介護士に辞めてほしいと思うことはほとんどない」ということです。もちろん、モンスター従業員がいる場合もあるので、その場合は退職して欲しいと思うことはあります。

どちらかと言えば、現場で働く職員間で「あの人は使えない!」とか「なんであの人と私が同じ給料なの!」というような不満や雰囲気から、同僚を選別する傾向があることが多いような気がしています。

介護施設の労働基準法違反の実例

介護現場の労基法違反

実際に介護施設での労働基準法違反やその他法令違反の事例を見ていきたいと思います。

なお、平成24年から労働基準法違反で罰金刑を受けた場合には、介護保険の指定を取り消されることになっています。労働基準法やその他の法令を守るということは、「経営者を守る」、「従業員を守る」、「事業所、利用者を守る」全てに繋がる『当たり前なこと』と言えます。

賃金不払で介護事業者を書類送検 2019年

三重県で発生した賃金の不払いの実例です。訪問介護と居宅介護支援事業所を運営する事業所による違反事例で、定期賃金250万円が不払いになっていた事例です。

どこの事業所も経営が大変なのは分かりますが、従業員の善意に付け込んだ悪質な事例だと思います。

参考:賃金250万円不払い 介護事業者を書類送検 伊賀労基署

デイサービスによる賃金不払いで被害24人、約1,000万円 2018年

秋田県で平成28年2月~9月の8ヶ月以上に渡り賃金の未払いにより24名の方が被害にあった事例です。被害総額や約980万円と非常に高額で、その後事業所は閉鎖されたということです。従業員は、賃金立替払制度により救済されたということですが、職場が無くなってしまった苦労は大きいと思います。

参考:被害総額980万円、被害者24人 賃金不払いで介護事業者を送検 本荘労基署

「茶話本舗」フランチャイズ店舗による賃金不払いや違法残業2016年

大手デイサービス「茶話本舗」のフランチャイズ店舗による賃金の不払いや違法残業、36協定の未締結などによる労働基準法違反で是正勧告が出された実例です。

このように、フランチャイズ店舗による労務管理の違反事例がニュースになってしまうと、他のフランチャイズ店舗にも多大な影響が出そうな問題ですね。

参考:休憩なし、賃金未払いで介護事業所に是正勧告、元従業員「気持ちの余裕与えて」

医療資格のない介護士に医療行為をさせて疑いで医師が逮捕 新潟市2018年

労働基準法違反ではありませんが、医師が資格のない介護士に医療行為(具体的には喀痰吸引)をさせて医師法違反により逮捕された事例です。また、不正請求も発覚し指定を取り消されています。喀痰吸引については、研修制度が厳格化されたことにより以前は行っていた、つまり行うことが出来る場合でも、研修が必須化されています。もしかしたら、実際に吸引をおこなった介護士の方は、悪意はなかったのかもしれませんし、バレていないけど同様のケースはあるのかもしれません。介護士の方は、自分の身を守るためにも制度の変更などは随時新しい情報を得ておく必要があります。

参考:老人ホームで無資格の職員が医療行為 責任者の逮捕に「見せしめ」と複雑な声

訪問介護最大手の上場企業による大規模な不正請求 2007年

介護業界が長い人は2007年に、上場企業だったコムスンが不正請求によって指定を取り消された件を覚えている人も多いのではないでしょうか。これも労働基準法違反ではありませんが、恐らく内部でのノルマや上からの圧力により不正請求や違法な指定申請に繋がったのではないかと推測されます。当時は今ほどパワハラやモラハラ、ブラック企業と言う言葉が使われることが無かったような気がするので、今ならば間違いなくブラック企業認定の事例だと思います。

参考:コムスン事件

労働基準法違反のブラック施設からは逃げるが勝ち!

ここまで、労働基準法違反の実例やブラック企業について見てきました。

介護士の方は、「施設や会社のため」よりは「利用者・入所者のため」に働く傾向が強いと思います。残念ながらそんな善意に付け込んで、法的に問題があることが行われている事例もあります。

違反に肩入れする事は、自分の立場を悪くすることにも繋がります。そして、労働基準法違反は施設の指定取り消しと言う、職場が無くなることにも繋がりかねない問題です。

大事な事は、職場の管理者や経営者が意識することなので、何か問題があればよく話し合うことが必要です。そのうえで、改善しないようなブラック施設には早めに見切りをつけて逃げるが勝ちです!

皆さんの働きやすい環境や、ちゃんと労務管理が出来ている事業所もきっと近くにあると思うので、今の職場がダメな場合は転職も検討することをおススメします!

介護士と利用者介護士のおすすめ転職方法ベスト3!

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